2009年 10月 22日
のっけから相当ばかもの。 大学に行かない大学生ヒデと ちょっとミステリアスな年上の額子の無邪気で奔放で自堕落な恋愛から話ははじまる。 そして別れの時が来て。 そこからヒデは加速度をつけて落ちて行く。どんどんどんどんスピードを上げて。 もういいじゃないか、とこちらが思うくらいだが ヒデは自分が底辺すれすれに居ることさえ気付かない。 『失い続ける。なにもかも失い続ける。得たものなんて何もない。』 数少ない人とのつながりの中で、本当にぎりぎりのところを見せたヒデに拒絶するひと なんとか手を差し伸べてくれるひと どちらも居るからリアル感が増す。 手を差し伸べてくれるひとが居て、あぁよかった助かったー と心底感じた。 最初からして、ヒデと額子は『運命の出会い』だと私はちっとも思わなかった。 『ありふれた出会い』が長い時間の経過を経て お互いが苦い経験もして築く関係もあるのだろう。 ヒデの人に対して素直になれない気持ち、自分を良く見せたいと思う葛藤が全編を通して痛くもあるが、正直過ぎて「ばかだなぁ」と思いながらも憎めない。
by bookswandervogel
| 2009-10-22 01:11
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