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2009年 04月 03日

「告白」

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話題の作家。本屋大賞をこの度受賞。
ということで、読んでみた。

ある教師が終業式を終えて 生徒を前に静かに語り出す。
ある「告白」をするために・・・と出だしは衝撃的な始まりとしての告白、にどうなるの?とわくわくと読んだ。
けれど誰の側からも主観のみで書かれたその告白は、ただそれぞれの相手を「あいつこそ馬鹿だ」と蔑んでいるだけに過ぎない。

個々が抱える事情や生い立ち、その行為までに至った背景や心情を語っているにしても薄っぺらく、なんの罪も無い小さな少女が殺されたという重みが、母親の告白からでさえも感じられない。

ゲームのような殺され方と、心の内側を深い部分まで掘り下げることのない展開が、現代らしいと言えば現代らしく、その救いの無さが狙いか?と思えば 巧い、と思うのだがそうではないのだろう。

作家としては興味ある人物だっただけにがっかり。
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by bookswandervogel | 2009-04-03 22:58


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