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2009年 06月 05日

「ゆずゆずり」

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なんてこう・・まいにちってやつは 晴れたり曇ったり晴れたり曇ったり・・。いやいや毎日ではなくて、いちにちの中でも 晴れたり曇ったりの大忙し。

「わたしは、まだ一度も会ったことのない人の書いたものを咀嚼するように読み、しばし思考したのち、解釈および感想を述べる仕事をしている。」という主人公のシワス。
今回の作品は小説だかエッセイだか判別できない。(著者でさえも。)

シワスは同居人3人と暮らし、途中 引越しをする。
どこかへと、自分や物事が移る前と後のフワリとした浮遊感が全体に漂う。
シワスは関わる「ひと」や「ものごと」に揺られながら、そこから生まれる妄想もまた数珠つなぎになって、ゆらゆら揺れる。そして、晴れたり曇ったり晴れたり曇ったり。
なんか自分と似ているなあ。でも言葉に表さないだけで、きっとみんなこんな感じだろう。

7章の『転ぶ』の文章が秀逸。
わずか3ページの間で苦笑いをし、ちょっと痛い思いをして、妄想は遠くの山まで飛び、また笑わされたと思ったら 最後にはなぜか涙が出そうだ。
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by bookswandervogel | 2009-06-05 00:55


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