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2009年 07月 16日

「整形前夜」

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2005〜2008年までの いろーんなところに載ったエッセイを一冊にしたもの。
ほんとうにこの人は新聞から雑誌から、今やひっぱりだこなのだ。

なので「はじめての本」というタイトルの章にはじーんときた。「みてるひとはちゃんとみてる」はずだから「みてるひと」に今に見てろ、と自費出版で本を出すまでのお話。
誰にも読まれないかも・・・と脅えながらながら出来上がった本を抱いて眠る穂村さんには、きゅんとする。

子供の頃の夏休みは自転車と本だけが友達で、駅前の本屋さんで立ち読み(2〜8時間も!)したという一見たいへん地味なエピソードも、『無色透明な硝子が何色の光にも染まるように、一冊の本を読んでいる間、それだけが私にとっての世界の全てだった。』とはなんとも眩しい思い出ではないか。
人生経験値が絶対的に少ない少年期、なにかすごい世界の入り口をひとり内緒で見つけてしまったかのような、頭の中にごっくんごっくんと音をたてて物語が入っていくような感覚を青々と思い出した。

脱力系のいつものエッセイも楽しめるが、必読は「言語感覚」や「共感と驚異」について真面目に書かれた章。
このとき眼鏡がきらっと光ってる。きっと。
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by bookswandervogel | 2009-07-16 00:39


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