2009年 09月 28日
早くも本屋大賞、決定です!(私の中では。) あの『悪人』とほぼ同じページ数ながら、まったく違う戦法で挑んだ長編小説。 九州から上京して来た世之介の大学生活一年目の話と、その間に世之介に関わった人たちの20年後の話。 当の世之介は可も無く不可も無く、これといって突出したところも無いふやけた大学生。 特に大学一年目で成長をしたわけでもなく、何かが起こったわけでもなく、達成した何かがあるわけでもない。 けれどなんともかけがえのないきらきらした一年。一冊をかけて「世之介」という人物の輪郭を丁寧に描いている。 話の構成が、あの話があそことつながって..ここの話はここの部分からつながって...というのが気付かぬうちに、しかも嫌みなく仕上がっていて巧い!のほほんと読んでいると ふいにほろりとさせられ、不意打ちをくらいます。 読んだら誰もが世之介を好きになる。何とも愛しい憎めないヤツ。 右目が少し見えるか..?というカバーもすごい。裏を見ると頭の部分になんとバーコードがかぶっている。 売場で平置きになっている彼をうっすら見るたび、「あぁ..世之介 そこに居たのね..。」と懐かしい目で彼を見ている。
by bookswandervogel
| 2009-09-28 00:51
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