2008年 11月 01日
女優になる!と東京へ上京した娘が、9年後願い叶わず、夢破れて都落ちすべく、帰って来た親戚の家で繰り広げられる 娘×父×親戚のドタバタ劇。 ドタバタしつつも 田舎特有の退屈さ、実家特有の居心地のいい生ぬるさ 血縁だけで結ばれてる親戚との微妙な距離感、誰でも経験したことのあるそれらがリアルに描かれている。 田舎だから・・というのではなくて 「実家」というものにそういった「グロテスクさ」が隠されてるんじゃないかなぁ?とも思った。 木寺紀雄の『jicca』という写真集を見た時も、居心地のいい居心地の悪さを感じた。 久しぶりにゆっくりしに帰った実家からの帰り道、なぜかやんわりと心が傷つけられてる自分に気付いたりしたこと、ありませんか? 本谷有希子が描く世界は 大げさなようで、派手に描き過ぎなようで、他人事のようで、 実はすごく普通にある日常の「隙間」。みんなが普段意識していないようにしている 「見ないこと」にしている世界だったりするのです。
by bookswandervogel
| 2008-11-01 00:57
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