BOOKS WANDERVOGEL

bookwangel.exblog.jp
ブログトップ

2009年 09月 28日 ( 1 )


2009年 09月 28日

「横道世之介」

b0145178_209545.jpg
早くも本屋大賞、決定です!(私の中では。)
あの『悪人』とほぼ同じページ数ながら、まったく違う戦法で挑んだ長編小説。

九州から上京して来た世之介の大学生活一年目の話と、その間に世之介に関わった人たちの20年後の話。
当の世之介は可も無く不可も無く、これといって突出したところも無いふやけた大学生。
特に大学一年目で成長をしたわけでもなく、何かが起こったわけでもなく、達成した何かがあるわけでもない。

けれどなんともかけがえのないきらきらした一年。一冊をかけて「世之介」という人物の輪郭を丁寧に描いている。

話の構成が、あの話があそことつながって..ここの話はここの部分からつながって...というのが気付かぬうちに、しかも嫌みなく仕上がっていて巧い!のほほんと読んでいると ふいにほろりとさせられ、不意打ちをくらいます。

読んだら誰もが世之介を好きになる。何とも愛しい憎めないヤツ。
右目が少し見えるか..?というカバーもすごい。裏を見ると頭の部分になんとバーコードがかぶっている。
売場で平置きになっている彼をうっすら見るたび、「あぁ..世之介 そこに居たのね..。」と懐かしい目で彼を見ている。
[PR]

by bookswandervogel | 2009-09-28 00:51